Hello Myokoは卒業生から在校生へ地域の人へ、妙高をテーマにしたエッセイやインタビュー記事です。
今回は2014年卒業の竹田 嶺（たけだ れい）さんです。地元への愛情、未来への希望につながる元気の出るエッセイを寄せていただきました。
〜つながり〜 竹田 嶺
スキー漬けの中学時代
中学時代はアルペンスキー部に所属し、スキー中心の学校生活を送っていました。そんな中でも特に印象的な思い出は、中学3年の最後の県大会です。
初日の大回転でスタート直後に転倒し、全中出場を半ば諦めかけていた自分に、当時の校長先生が、「人生において失敗の数は決まっている。だから明日の種目は大丈夫だ」と声をかけてくださり、翌日の回転種目で全国大会を決めることができました。
地区予選で失敗し、絶望的なスタート順の中で、全国を決めることができたあの瞬間は今でも大切な思い出です。
文武両道への挑戦
中学卒業後は、『文武両道』を掲げ、スキー部のない高田高校に進学し、スキーを続けました。スキー部がない高校でスキーを継続することは想像以上に大変で、今まで周りの方がやってくださったこと（大会への申し込み、宿の手配、練習環境の確保など）を全て自分たちでやる必要がありました。しかし、高校生の自分には到底できるはずもなく、周りの大人に助けていただきました。家族はもちろんのこと、寒い中役員として引率してくださった高校の先生方、地元のコーチの方々、たくさんの方に支えていただきました。中でも中学時代から練習環境を作ってくださった笹川大輔コーチには本当にお世話になりました。スキーはスタートを切ってからは一人で戦わなければなりませんが、スタートを切るまでは決して一人では到達できないのだと改めて実感しました。当時支えてくださった多くの方々には心から感謝しています。
現在
これからの時代は、生涯同じ組織に属して仕事を行うスタイルが主流ではなくなり、目的単位でプロジェクトチームが編成されるようなスタイルが主流となってくると思います。そんな考えもあり、現在はフリーランスエンジニア・デザイナーとして、東京を拠点に活動しています。
今、僕が携わっているプロジェクトは、ライブ配信による国際交流プラットフォームの開発です。「外国人と日本人が共生できる社会」を目指し、日本の発展と国際交流の機会を提供することを実現するために活動しています。
これからの妙高
僕の人生の軸に「地方創生」というキーワードがあります。その根底には、「妙高の自然を一人でも多くの仲間と楽しみたい」という思いがあります。地方創生実現の方法の一つが雇用創出だと考えています。「妙高の自然の中で暮らしたいけど、職がない」「地方には魅力的な企業がない」そんな言葉をよく耳にしますが、魅力的なプロジェクトを作り、想いに共感する仲間が集まれば、実現は可能であると考えています。それが、スキー場経営なのか旅館経営なのか、もしくは全く別のビジネスなのか具体的な案はまだ定まっていませんが、魅力的なプロジェクトを生み出せる人材になることが明白なゴールだと自分自身は考えています。だからこそ、今は少しだけ地元から離れ、最先端で事業構築や組織づくりを経験し、数年後、地元に還元しようと思っています。
最後に後輩のみなさんへ
学生時代、小中高生の家庭教師をする機会が多々あり、その中でよく進路相談を受けていました。最も多い内容が「将来やりたいことが見つかりません、どうしたらいいですか？」という内容です。個人的には将来やりたいことや目標なんてなくてもいいし、決して焦ることではないと思います。なぜなら色々な経験をする中で必ず見つかるからです。
ただ、やりたいことや目標を見つけること以上に大切なことがあると思っています。それは、やりたいことや目標が見つかった時に、「最後までやり抜く忍耐力」と「どうやったら結果が出るか考える力」です。この二つの力は、小中高時代に身につけられるものだと思います。受験や大会、コンテストなど、何か一つのことに対して全力で向き合うことで必ず身につくと思います。だからこそ、勉強や部活、学校行事に真剣に取り組むことは大切なのだと思います。
僕自身、まだまだみなさんにアドバイスができる程ではございませんが、少しでもみなさんの将来の希望につながると嬉しいです。
[後記]
このコミュニティスクールウェブサイトを立ち上げる時に、若い世代の意見を取り入れたいと相談した1人が竹田嶺さんでした。大学卒業時で妙高の自然を映像で残しながら妙高で暮らす術を自然体で行動している青年でした。経験を極めて妙高で活躍してくれる日が楽しみですね。
「Hello Myoko」卒業生のエッセイ自薦他薦大募集です。インタビュー形式も行っています。是非myokokogen.jhs@gmail.comまでご一報ください。
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